【PR】旭化成「ベンベルグ」の目指す未来 オンリーワン素材ならではの社会貢献を

2021/03/29 00:00 更新


ベンベルグの長繊維(左)・短繊維

 旭化成はキュプラ「ベンベルグ®」で、サステイナビリティー(持続可能性)への貢献を強めている。3月24日、第8回ファッションワールド東京で、旭化成の工藤幸四郎常務執行役員パフォーマンスプロダクツ事業本部長が「今、業界に求められる社会貢献とは?~旭化成『ベンベルグ』の目指す未来~」と題して講演し、サステイナブル戦略について語った。

旭化成工藤幸四郎常務執行役員パフォーマンスプロダクツ事業本部長(2021年3月24日現在)

■ベンベルグとは?

ベンベルグの原料はコットンの種の周りのうぶ毛、コットンリンター

 ベンベルグはドイツから技術導入、1931年に日本で製造を開始し、今年で90周年を迎える。原料のコットンリンターは綿花の種子のまわりのうぶ毛で、綿糸として使われない部分を利用する。これを精製・溶解して再生したセルロース繊維がベンベルグで、現在では世界で唯一、旭化成だけが製造するオンリーワン素材だ。

 電力の4割を専用水力発電などの再生可能エネルギーでまかなう宮崎県延岡市の工場で生産した糸は国内外に出荷され、日本各地の繊維産地や海外でテキスタイルが作られる。その用途は、裏地、民族衣装、インナーウェア、ホームテキスタイル、アクティブウェアなどさまざまだ。

 ベンベルグと同じ原料で作るキュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ」も、美容フェースマスク、ウェットティッシュ、ティーバッグ、工業用ワイパーなど幅広い用途で使われている。

■ファッション業界の現状とベンベルグの立ち位置

 国連貿易開発会議(UNCTAD)は、ファッション産業は全産業の中で2番目に環境負荷が高いとしており、エコテックスによると、二酸化炭素排出量が年12億トン、世界の水質汚染の20%、世界の化学物質の25%を使用している。ファッション産業に今求められているのは、変化する環境規制やニーズを反映した事業活動を各企業が行っていくこと。そしてサステイナビリティーの取り組みは〝やっていて当然〟となっていると認識することが大事だ。

 ベンベルグは、GRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード)認証、生分解認証、エコテックスなどを取得し、素材や用途に合わせた適切な認証を得ている。また、グローバルな業界団体が定めている厳しい業界基準にも対応している。

 ベンベルグの立ち位置は、ポリエステルのように石油から作られた合成繊維とは異なり、綿のような天然繊維とも違う再生セルロース繊維の一つ。年2万トンしか生産しておらず、これは世界で生産される繊維量のわずか0.02%しかない。合繊や綿のようにマス向けの大々的な貢献は難しいが、ベンベルグならではの業界・社会に対する貢献方法を探っていくことが大事だと考えている。

■インドのBCtA

 取り組みの一つとして、インドでの例を挙げたい。ベンベルグは1976年からインドに輸出しており、現地で作られた生地が民族衣装のデュパタやサリーに使用されている。2000年代以降に販売が増加し、今ではベンベルグにとってインドは世界最大の市場だ。

 一方、インドは世界有数の綿花の生産国で、ベンベルグ原料のコットンリンターの調達先として有望だったが、品質が安定しないために仕入れを増やせなかった。これを現地への技術支援で収率や品質が向上し、主要仕入れ国の一つになった。インドはベンベルグの販売・原料調達の両面で非常に重要な市場になっている。

 旭化成は2016年から国連のビジネス行動要請(BCtA)に参加し、インドへの支援を行っている。BCtAとは国連開発計画など六つの開発機関・政府が主導し、商業目的と開発目標を同時に達成できるビジネスモデルを長期視点で模索する取り組み。企業のビジネスモデルやコア技術を使って貧困を解消し、SDGs(持続可能な開発目標)達成を促進することを目的にしている。

 旭化成のインドでのBCtAは、原材料から最終製品までのサプライチェーン全体に働きかけ、労働者の所得向上や女性の社会進出といった社会課題解決に貢献し、CSV(共有価値の創造)型のビジネスモデル構築を目指している。具体的には、現地サプライヤーにコットンリンター採取に必要な設備や分析機器を無償で貸与し、旭化成の技術者を派遣して技術支援も行っている。また、生地生産者に対し、生地開発や染色技術などを支援している。産学連携による繊維・ファッション産業の人材育成として、課外学習やファッションショーのサポートも行っている。

インドの数社の原料メーカーにコットンリンター採取設備を無償貸与。技術者による生産性向上のための教育や技術指導サポートを実施

 過去20年でインドでのベンベルグの販売量は8倍以上に増加しており、BCtAが社会貢献となっただけでなく、ビジネス上の成功にもつながっている。さらに深化させ、インド繊維産業の発展とベンベルグ事業の成長を両立させていきたい。2021年にはBCtAを3年更新する予定で、社内の他事業部とも組んで新しい達成目標を掲げたい。また一社だけでなく、将来的には志を同じくする他社、NGO、国際機関などと一緒に広範に活動していく予定だ。

インド国内で行っているベンベルグ使いの製織や染色などの技術指導

■次世代の育成

 もう一つの社会貢献の例として、次世代の育成を挙げたい。「旭化成繊維グローバル産学連携プロジェクト」として各国で展開している。中国ではベンベルグ生地を提供し、若手デザイナーのファッションショーのスポンサーを10年続けた。2017年からは学生対象の「旭化成中国未来の星デザインイノベーション大賞」を実施している。

 イタリアでは、世界的な毛織物産地のビエラの大学院で繊維産業について学ぶビエラマスターを継続的に支援し、来日研修などを企画している。

 日本国内では、全国の産地企業とテキスタイルを共同開発し、ベンベルグアウター素材展で展示している。また、繊維産地やテキスタイルについて学ぶ「産地の学校」の特別講義「産地の学校ベンベルグラボ」を開催し、ビエラマスターとの交流会も行った。

■ベンベルグの未来

 ベンベルグの今後の取り組みでは、工場のゼロエミッション(排出ゼロ)をさらに進めていきたい。すでにコットンリンターの繊維くずをキノコの栽培用菌床、工場内火力発電所の燃料に使用するなどゼロエミッションに積極的に取り組んできた。

 ベンベルグの目指す未来は、よりサステイナブルな事業構造に変えていくため、サプライチェーン全体を巻き込み環境負荷を低減し、トレーサビリティ(履歴管理)、トランスパレンシー(透明性)を強化したい。また、CSV型ビジネスモデルを促進し、セルロース繊維全体の価値向上を通じてファッション業界に貢献する。ベンベルグは長い歩みの中で時代の変化を読み、常に新しい価値を作り出してきた。今後もファッション業界の変化に寄り添い、各地域・領域の未来に向けた進化を支えていきたい。

第8回ファッションワールド東京「今、業界に求められる社会貢献とは?~旭化成『ベンベルグ』の目指す未来~」と題してサステイナブル戦略について語った

ベンベルグ公式ホームページはこちら

www.bemberg.jp

企画・制作/繊研新聞社 業務局

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