レディスバッグ、スモールグッズの今秋冬企画は、大人っぽさやクラシックへの回帰、より品のあるシックな傾向が強まっている。財布は二つ折りが増えており、企画のバリエーションが増えている。
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■トラベル用は激減
今秋冬は大人らしさやクラシックな要素が強まっており、今春夏と比べてもカジュアルな要素はやや弱くなり、粗野感も抑えられる流れだ。デザインはよりベーシックになり、台形タイプが広がっている。トート、ショルダー、リュックが主力だが、全体には日常使いの企画にシフトしている。
特に目立つのがノートパソコンが収納できるリュックだ。テレワークの広がりでパソコンを家に持ち帰ることが増えたことで、仕事にも使え、家庭でも違和感のないデザインの企画提案が目立っている。小ぶり化は一段落したものの、マイクロミニも定着してきたほか、ポーチやポシェットなども依然として根強いアイテムとして提案されている。
一方、コロナ禍を受けトラベル用途は絞り込まれる傾向で、大きめのボストンをはじめトラベル企画は手控えられている。この間、取り扱いが広がってきたスーツケースも抑えられている。レジ袋有料化に伴いエコバッグの提案も広がっている。
素材では軽量化が求められ、機能がカジュアル化する中で革企画の提案比率が徐々に小さくなっている。革は表面感の滑らかなものにシフトする傾向で、型押しやシュリンク革などは減っている。また、軽量化から引き続きナイロンやPU(ポリウレタン)、PVC(ポリ塩化ビニル)のウエートが高まって1枚仕立ても増えている。サステイナブル(持続可能)な素材使いも注目されており、ペットボトルの再生素材などの活用も増えている。
■くすんだ色使いで
色柄は抑えめに表現する流れ。インパクトのある色よりもくすんだ色が多い。スモーキーなブルーやピンク、グリーン、柄物ではパイソンなどアニマル柄が目立つ。トラッドの流れも続いており、チェックも継続しそうだ。
スモールグッズでは財布の二つ折りへのシフトが進んでいる。キャッシュレスの進展で長財布がやや後退し、各社とも二つ折りに力が入っている。小銭入れに部分がボックス型やがま口タイプのような使い勝手の良さがポイントだ。三つ折りなどミニサイズの財布やカード入れはバリエーションは広がっているが、突出した形状のものは見当たらない。