ベビー肌着の「たまもの」 シルク肌着を子供や大人にも

2019/03/20 11:00 更新


 家庭用や業務用エプロンを企画・販売するエレグランス(東京、加藤なぎさ代表)は、16年に発売した洗濯機で洗えるシルク100%のベビー肌着「たまもの」と同じ山嘉精練のシルク加工技術「シドリ」を使った肌着を開発した。紳士・婦人・子供用の低刺激の肌着・スリープウェアとして提案していく。朝日新聞社の「エーポート」で4月13日までクラウドファンディング(CF)を実施している。

 「ベビー肌着がメディアに取り上げられると、肌トラブルで悩む子供用の肌着が欲しいという声が届くようになった」と加藤さん。風合いを損なわずに洗濯機で洗えるシドリを使って大人用と子供用の肌着を作ろうと、生産工場を探し始めた。

 工場を探す中で、縫い目がなく編み立てができる「ホールガーメント」編み機を知り、島精機製作所に教えてもらったのが寺田ニット(山梨県)だ。「今は発注できるロットは小さいけれど、シルクの肌着を待っている人がいるという思いに共感してもらえた」とサンプル作りに着手。18ゲージのホールガーメント機で編んだ長袖とボトムの製品化が実現した。

 子供用は80~120センチ、紳士・婦人用は各3サイズで、それぞれ長袖トップとロングボトムを作った。コンセプトは「私もこどももおじいちゃんも。」。年齢や性別を問わず着てほしいという思いを込めた。

 長袖とボトムのセットで、子供用は2万1700円、婦人2万8700円、紳士3万4600円。購入型で実施しているCFでは割引価格を設定している。

 CFの資金は製造原価のほか、新商品の開発費に充てる。今後、子供用の130センチサイズの追加やモンキーパンツ、ロンパースなどへアイテムを広げていく考えだ。

 「シルクは保湿性、保温性、UV(紫外線)カットなど様々な機能がある。シルクの良さを世の中に広めたい」と加藤さん。シルクウェアの開発を通じて、日本のシルク産業の技術継承や発展につなげたいという夢を持つ。

年齢を問わずシルクの良さを伝えたいと開発した


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