「ドーバーストリートマーケットギンザ」(DSMG)は10月26日、オープンハウスを行い、スペシャルな企画や商品、イベントを通じて来店客とのコミュニケーションを図った。国内外から30組近くのブランドやアーティストが参加した。
日本初上陸の「フィービー・ファイロ」のローンチなど、話題性の高いアイテムを揃えると同時に、DSMGに関わるクリエイターやアーティストの美意識を伝える場になった。1階のウィンドーを飾るのは「メゾン・マルジェラ」の24年「アーティザナル」によるインスタレーション。都内3カ所で開催するエキシビションの一つで、本国のVMDが加わって設営したという。ウィンドーには漫画家の久保帯人が雨粒や街頭、1体のルックを着用した女性をアニメ風に描く。室内のトルソーとともに見える外観は、2次元と3次元が入り混じった風景になっている。
反対側のエレファントスペースには、「コムデギャルソン」の24年のイメージビジュアルとして協業するスイス人のアーティスト、ローマン・シグネールの写真を展示。併せて7階では書籍と作品をプリントしたTシャツを販売し、カフェのローズベーカーリーで来日した本人との交流の場も設けた。
シグネール氏は、「この1年の協業は、思索的なアプローチであったし、将来性を感じ、自分自身の視野を広げる素晴らしい体験だった。普段はキュレーターやライターとの仕事がほとんどなので、『物作りを通じて考える』コムデギャルソンとの取り組みに発展的なものを感じた」と話す。
新たに取り扱うブランドで目を引いたのは、4階に並んだオランダの「エクストリームカシミヤ」。英国のスクールユニフォームを発想源にしたコレクションが揃い、DSMGのイニシャルを手刺繍した限定セーターとニットスカーフが来店客の注目を集めていた。
また、6階には川久保玲によるセレクションのウィメンズスペースが新設された。「ホダコヴァ」「ヴァケラ」「リトコフスカ」「ロイシン・ピアス」など、強さのあるディテールや独特のフェミニンな魅力を持つ洋服が並んでいる。
5階には、フィービー・ファイロのコーナーが出来た。マスキュリンなジャケットやコートから、靴、バッグ、サングラスなどの雑貨が揃い、目当ての来店客も多く、終日にぎわっていた。