デサントジャパンのゴルフブランドを管轄する第2部門は19年春夏の売り上げが前年同期比3%減となった。19年秋冬も消費増税の影響などで全体に低調に推移している。20年春夏は「東京五輪があるが、専門店チェーンなどからの発注は多くなかった」(伊藤隆明執行役員第2部門長)ことから、ほぼ前年並みの販売を見込んでいる。その中でも、好調なEC向け販売や自社ECは20年春夏も20%台の伸びを計画している。
全ゴルフブランドの19年春夏販売は百貨店が消費増税の駆け込み需要があり前年並みとなったが、チェーン店4%減、ゴルフ専門店5%減、ゴルフ場店舗9%減となった。長梅雨や関東地区での台風災害も影響した。19年秋冬は「デサント」を除き、百貨店、チェーン店、ゴルフ専門店とも苦戦している。その中でもEC向け販売や自社ECは好調に推移している。
デサントはプレミアムアスリート路線が支持され、19年春夏も15%増となり、特にレディスは2倍近い増加率となった。デサントは20年春夏もセカンドラインの追加などで45%増を計画している。東京五輪では日本ゴルフ協会(JGA)との契約により日本代表選手に公式ウェアを提供し、レプリカモデルの発売も予定している。
20年春夏はR&Dセンターを活用した商品開発で、新しい防汚加工の「キープクリーンパンツ」、防汚と防透けの「神白(かみしろ)パンツ」を発売し、放熱素材「クーリストDテック」使用商品も拡大する。ワコールと協業した美尻パンツ、高通気・遮熱キャップ「エアピーク」といった新商品も投入する。
「マンシングウェア」では米国製商品シリーズやスポーツカジュアル商品を拡大する。「ルコックスポルティフ」では次世代ゴルファー向け新ライン「アジール」を方向転換し、「リジューム」として刷新する。リジュームはエスプリの利いたフレンチテイストの大胆なデザインと繊細な物作りを組み合わせる。