日本百貨店協会が発表した全国百貨店(70社、178店)の24年1~12月売上高は、前年比6.8%増の5兆7722億円となり、4年連続のプラスだった。コロナ禍前の19年比では3.6%増で、インバウンドが押し上げた。インバウンドは売上高、買い上げ客数ともに過去最高だった。
国内客売り上げは1.4%増の5兆1234億円だったが、19年比では2%減にとどまった。地区別では札幌、京都、大阪、福岡が2ケタ増を確保した。
売上高に占める商品別構成比は、衣料品が26.7%となり、5年ぶりに食料品を上回った。衣料品は6.2%増で、婦人服が8.5%増、紳士服が3.6%増となった。付加価値の高い商品が堅調だった。靴、アクセサリー、ハンドバッグなど服飾雑貨が中心の身の回り品は14.5%増、美術・宝飾・貴金属が16.5%増、化粧品が14.1%増となった。
免税売上高は85.9%増6487億円。円安が追い風となり、19年実績に対しても大きく伸ばした。
12月の全国百貨店売上高は2.8%増の6616億円で、2カ月連続のプラス。19年比でも6.2%増となった。婦人服、紳士服が気温低下でコート、ジャケット、ブルゾン、セーターなど冬物が売れた。国内客売り上げは0.6%増、免税売上高は31.1%増。
東京地区は1.6%増の1908億円となった。25年1月の売り上げは初売りが堅調に滑り出し、16日時点で前年同期比3.7%増で推移している。