大手百貨店の12月売上高(既存店ベース、速報値)は5社中4社が前年同月実績を上回った。気温低下で防寒アイテムが上向いて国内客売り上げが堅調だったことに加えて、インバウンド客が大幅増となった。
三越伊勢丹は伊勢丹新宿本店が11%増、三越日本橋本店が3%増、銀座店が14%増だった。ラグジュアリー・デザイナーブランドのハンドバッグ・革小物、衣料品が売れた。
3店計の国内客売り上げは5%増、免税売り上げは37%増で、買い上げ客数が前年並みだったが客単価が9%伸びた。
高島屋は日本橋店が15%増、新宿店、京都店が13%増、玉川店が10%増だった。国内客売り上げは6%増、免税売り上げは30%増となった。
大丸松坂屋百貨店は大丸心斎橋店が15%増、札幌店が14%増、梅田店が10%増で、インバウンド客が押し上げた。国内客売り上げは3%増、免税売り上げは46%増だった。
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が13%増、阪神梅田本店が9%増で、衣料品や服飾雑貨が伸びた。
近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が0.1%増で、衣料品や化粧品が良かった。
年始商戦は高島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店が初売りを3日にし、前年から1日遅くした。3~5日の累計売り上げは「1日多い前年の2~5日の水準に達した」(高島屋、大丸松坂屋百貨店)と好調に滑り出した。