アパレル関連企業の経常利益率

2016/10/17 06:01 更新


《データを読み解く》小規模業者ほど低水準


 帝国データバンクの調査によると、アパレル関連企業の15年度の売上高経常利益率の平均は1.64%で、前年比で0.42ポイント悪化した。「卸」「小売」ともに小規模なほど利益率が低かった。

 年商規模別では、特に「10億円未満」の「小売」がマイナスだった。円安や中国での人件費高騰の影響からコストが増えたほか、暖冬に伴うセール販売の増加が利益を圧迫。

  総じて利益率が低下するなかで、価格交渉力のない中小業者ほど価格転嫁が難しく、コスト増の影響を受けやすい。アパレル関連企業1万6658社の15年度の売上高合計は11兆2934億3300万円で、前年比3.5%増。「小売」が6兆1205億3700万円と8.0%増えたのに対し、「卸」が5兆1728億9600万円と1.3%減った。

  百貨店などが主力販売先の大手アパレルが軒並み減収だった影響が出た。ユニクロやしまむらなど低価格業態、ユナイテッドアローズなどセレクトショップが堅調な「小売」では伸びが大きかった。

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アパレル関連企業の経営実態 売上高経常利益率は、過去3期分の比較が可能な701社が対象



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