エシカルブランド「クラウディ」 学生の作品を商品化

2018/05/10 11:00 更新


 アフリカの雇用や教育支援につながるファッション商品を作る、DOYAのエシカル(倫理的な)ブランド「クラウディ」(銅冶勇人社長)と、お茶の水女子大学附属高校が家庭科の授業で連携し、生徒の作品が商品化されることになった。作品をもとにガーナで生産し、夏以降に発売の予定。

【関連記事】サマンサタバサ ガーナで雇用創出や教育支援

 連携授業は昨年度の1年生3学期の家庭総合授業の一環。生徒は銅冶社長からクラウディの活動について学んだ後、クラウディから購入したアフリカの生地を使った制作に取り組んだ。家庭科の基礎縫いのまつり縫い、ミシン、ボタン付けを作品に取り入れるという決まり以外は、自由な発想で制作した。

 120人の生徒の作品の中から商品化が決まったのは、子供用ワンピースと、鍋敷き・ミトンのセット。ワンピースは生徒が2歳のときに母親が手作りしてくれたものをモデルに作ったという。「当たり前のように着ていた母の手作りの服や、手作りのものに感謝したいと思うようになった。商品化することで、母が作ってくれたものが世界に広がると思うとうれしい」と話し、鍋敷きとミトンを制作した生徒は、「(一般的に売っているミトンは)私や家族には大きすぎて作業しにくい。自分サイズで作れば使いやすいと思い作った。身近なものにアフリカの生地を使うと、アフリカのことを思い出しやすい。購入することがアフリカの仕事を作る支援になるブランドの商品に、私のアイデアが採用されて光栄」と感想を寄せた。

子供用ワンピース
アイデアが採用されたミトンと鍋敷き

 指導した葭内ありさ教諭は、家庭科にエシカルの視点を取り入れてきた第一人者。「家庭科の授業の目標は、自由に楽しく創造することと、持続可能性について学ぶこと」とし、楽しみながら理解を深めようとクラウディと連携したと話す。

 同校の今年の家庭科ではエシカルな工程で作られる日本の染色技術を授業に取り入れていく予定という。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事