カジュアルシューズ製造販売、チャンス(大阪府箕面市)は自社ブランド「ドラゴンベアード」で、改めて日本発信のスニーカーブランドの確立を目指す。特にブランドの核となるシリーズ「ルーツ」は、他のブランドにはないこだわりやデザインを大胆に入れる。「日本」を強く打ち出すことで、インバウンド(訪日外国人)需要も狙う。
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同ブランドは17年秋冬から三つのカテゴリーを明確にしている。ルーツは最もブランドのこだわりを表現する。中心になるのが「九似」といわれる龍(りゅう)をテーマにした商品。18年春夏は九似の一つ「蛇」を表現。大胆なスネーク柄をエンボス加工で出すアシンメトリーのスニーカー(1万800円)、全体にスネーク柄を出したハイカットスニーカーなど強烈な個性を表現する。
また、ブランドのアイコンである龍のひげ、パイピングを和柄にしたスニーカーも代表アイテム。18年秋冬は九似の一つ「鷹(たか)」の爪をテーマにした新作も発表している。
寺田和人取締役は「(取引先専門店から)大手ブランドにはないものがほしいといわれて企画したのがルーツ」と話す。
もう一つのカテゴリー「シーズナブル」は、トレンドを意識したラインナップ。18年春夏では、モータースポーツやグラフィックなど90年代後半の日本独自のカルチャーを靴に落とし込んだ。
「ベーシック」は幅広い層に受け入れられるシリーズとする。全体を同色でまとめ、〝スニーカー通勤〟に対応するミッドカットモデルなどがある。
知名度を上げるための直営店は、3月に東京・下北沢に出す予定だ。今後も首都圏への出店を重点とする。