米オフプライスチェーンのセンチュリー21 チャプターイレブン申請、全店舗閉店へ

2020/09/11 15:41 更新


 【ニューヨーク=杉本佳子通信員】アメリカのオフプライスチェーンの老舗、センチュリー21が、ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルバニア、フロリダにある13店舗を閉め、60年近くにわたる歴史に幕を閉じると発表した。新型コロナウイルス関連で発生した損失の補填約1億7500万ドルの支払いを保険会社が拒否したためとしている。

 センチュリー21は、9・11米同時多発テロの現場のすぐそばに本店があり、その時は保険会社から降りた資金で事業を立て直すことができた。しかし今回は、「毎年多額の保険料を保険会社に払ってきたにもかかわらず、背を向けられ、多くの人々に親しまれてきた家族経営ビジネスをたたまざるを得なくなった」と、レイモンド・ギンディ共同CEO(最高経営責任者)はコメントした。今後は全ての店及びECで閉店セールを行う。

 センチュリー21は資産を最大限に有効活用しながら事業を閉められるようにする目的で、ニューヨーク州南部地区破産裁判所にチャプターイレブン(米連邦破産法11条、日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。同時に保険会社数社を相手取り、損失補填を怠ったとしてニューヨーク州最高裁判所に訴訟した。



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