カルヴェンの創設者、105才で死去

2015/06/10 12:02 更新


 【パリ=松井孝予通信員】仏メゾン「カルヴェン」の創設者、マリー=ルイーズ・カルヴェンさんが8日、パリの自宅で死去した。105才だった。

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 カルヴェンさんは1909年8月、仏中西部ヴィエンヌ県に生まれた。本名はカルメン・デ・トマソ。パリ国立高等美術学校(ボザール)で建築とインテリアデザインを学ぶ傍ら、身長155センチメートルほどの自分のような小柄な女性に合う服を独学で作り始めた。そして45年、「カルヴェン」を立ち上げシャンゼリゼに出店。

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 グリーンxホワイトのストライプのシンプルで可憐なコットンドレスは当時、歌手のエディット・ピアフ、女優のマルティーヌ・キャロルやレスリー・キャロンらに愛され、瞬く間にパリジェンヌたちの支持を得て、日本にも広まった。

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 50年には、コルセット制作者マリー=ローズ・ルビゴさんとストラップレスブラジャーを開発し、水着、子供服、ニット、香水、メンズへとラインを展開。60年代から70年代にかけては、15の航空会社のスチュワーデスの制服をデザインした。

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 「プレタポルテを初めてやろうとしたのが彼女。革命家だ」と、カルヴェンさん100才の誕生祝いの席で、当時仏クチュール連盟会長ディディエ・グランバック氏は語った。10年にはレジオンドヌール勲章コマンドゥールが授与された。84才で引退してからは、美術品の収集に情熱を注ぎ、パレ・ガレリア、ルーブル美術館、ギメ美術館のメセナに努めた。

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 メゾンはカルヴェンさん引退後、複数の手を経て、08年からはプレタポルテに特化。ギョーム・アンリによりメゾンは若返り、この3月からはアレクシス・マーシャルとアドリアン・カヨドがアーティスティックディレクターを務める。



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