キャン「テチチ」19年秋冬 OLファッションを再強化

2019/06/12 06:26 更新


 ストライプインターナショナルグループのレディス専門店、キャンは、レディスブランド「テチチ」で19年秋冬、デザインと品質の原点回帰を図る。一時、トレンドに合わせてオン、オフの境い目のないカジュアルな商品を増やした。しかしテチチの顧客の性質上、本来のスタンダードな通勤服のニーズの方が大きかったことから、分かりやすい商品構成やスタイリング提案を再強化して顧客を呼び戻す。

 この間、オン、オフで着回しの利く商品を充実した影響で、顧客が「どれが通勤用で、どれが休日用の商品なのか」「コーディネートが分からない」と戸惑うことになったという。40代以上の年代は変わらず購入しているが、主力の20代後半~30代の離反を招いた。

 これを受けて、秋冬は一部オフ向けの服もありつつ、仕事で着られる服をしっかり揃える。ボウタイブラウスなどのトレンド物に加え、基本アイテムのフレアスカートやカーディガン、インナーも店頭から切らさないよう、MD構成を徹底する。

 「OL層に必要なワードローブが、いつでもあるようにしたい」と、今年から着任した林秀哲タウン事業部長。ディレクターには、販売員育成など現場経験が長く顧客を理解している社員を起用し、体制も新たにした。

 品質も改善する。価格が多少上がる商品もあるが、それ以上に品質を高めて付加価値のある商品にする。スカートで5900~7900円前後など、安からず高からずの絶妙な価格帯もブランドの個性として、基本はこの立ち位置を踏襲する。社内では「昔のテチチの雰囲気に戻った」といった感想が挙がった。

 テチチの進化をアピールするため、ECで販促コンテンツを活用するとともに、SNSや店頭とも連動して集客につなげる。

19年秋はクラシカルなプリント柄の商品も扱う


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事