「ブルネロ・クチネリ」はここ数年、「ジェントルラグジュアリー」というキーワードを掲げている。ブルネロ・クチネリCEO(最高経営責任者)が提唱する人間主義的資本主義という経営哲学にのっとって、森羅万象に思いやりを持つ姿勢の大切さに目を向けている。それは自分自身にも寛容で温かな心を持つことであり、それこそがラグジュアリーで、普遍的な価値を持つという。
ウィメンズの24年秋冬のテーマは「アンテ・リテラム」。文字や言葉になる前を意味するラテン語で、言葉になる前からそこにあった美しいものに着目した。普遍的なものに対する意識が一層、強まった。
目を引くのは、テーラードジャケット。かっちりしたタイプに加え、モヘヤで仕立てた柔らかなタイプも揃う。ブランドを象徴するタイムレスなグレーのほか、カシミヤの原毛を元にしたカシミヤブラウンを中心に提案する。
着こなしはセットアップが中心。ジャケットとパンツ、ジャケットと膝下のAラインスカートのほかカジュアルなニットのセットアップにもエレガントにジャケットを重ねる。
プレシャスなニットシリーズ「オペラニット」やクチュールニットシリーズは、アーガイルなどの定番柄をアップデート。花のモチーフを組み合わせたセーターは、オストリッチの羽根を飾ってより立体的に仕上げた。
新作はボストンバッグ。人気のトートバッグに続くリアルアイテムとして提案する。38万6000円から。小さなビーズ「モニーレ」をネックラインに飾った日本限定のセーターは、エントリー商品となる。ライトベージュ、グレー、ブラックが揃う。