バーニーズニューヨークは22~23年秋冬、22年春夏に続いて新しい企画に注力する。
その一環として、メンズでは春に続いてアート企画に力を入れる。春夏は「世界の電子機器の墓場」といわれるガーナの廃棄物で作品を作る美術家・長坂真護さんの展覧会を企画し、好評だった。秋冬も新たな企画を調整中だ。
レディスでは、服だけでなく、インテリア雑貨など生活に寄り添った新しいアイテムを提案する。コロナ下の閉塞(へいそく)感が続き、以前のように新規ブランドを多く入れることはできないが、ライフスタイルや価値観の変化に合わせて、新しいことにチャレンジする。
秋冬のレディスウェアは、「絶対に必要なトレンドが感じられない」と鈴木春バイヤー。ハイブランドではミリタリーや山系のスタイル、カジュアルではきれいなブラウスやスカートが出ており、トレンドの幅が広いのが実状だ。
そんななか、国内ブランドに注力している。いくつかのブランドがギアチェンジしており、注目だ。
「オーラリー」は東京で開催したショーが「素晴らしく」、きれいな色と素材が相まって色気があった。優等生だったブランドが変わろうとしているのを感じたという。「ハイク」はジェンダーレスシリーズが人気。ミリタリーを背景にした服だが、透け感やウエストマークをポイントに女っぽくなっており、一層魅力が高まっている。
新規ブランドではロサンゼルスの「ハイスポーツ」がお薦め。アメリカのスポーツウェアを街着に進化させたようなデザインが特徴で、「ザ・ロウ」で8年経験を積んだデザイナーが21年にスタートした。注目アイテムは、「ライクラ」などを使ったキックバックの強いニットパンツ。程良いフレアシルエットで、美脚が楽しめる。ドレスやチューブトップなども揃う。
注目アイテムは、丈の短いスカート。ショートボトムはハードルが高いが、着やすいデザインで提案する。台形タイプやプリーツスカート、ローライズなどがポイント。タイツやブーツを組み合わせて提案したい。ツイードやジャカードなどクラシックな素材で仕立てたものが揃う。ニットアイテムやコートも充実する。