メルボメンズウェアーの「麻布テーラー」は今秋冬、成人式需要を狙い、チームでのリンクコーディネートの提案を強化する。オーダーメイドならではの特徴を生かし、数人のチームで同じ色柄でデザインの異なるスーツが注文できる。「今年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことで、需要の拡大も見込める」とみている。
成人式でよく見られるのが、中学や高校時代のクラスメイトや部活動などの仲間でお揃いのはかまを着る姿。それと同様に、「初めてスーツを着る機会になる人もいるため、仲間の証しとしてリンクコーディネートのスーツを着用することで、一生に一度の思い出にしてほしい」との思いがある。
グレンチェックや千鳥格子など同じ色柄の生地を選んでも、シングルやダブル、スリーピースなどデザインを変えることで、一体感はありつつも個々人の個性も表現できる。若い世代にとっては〝インスタ映え〟の効果も大きい。スーツは税込み4万4000円から。
一方、麻布テーラーは、これまで若い世代の獲得が弱かったため、オケージョン対応を強化する。国内の自社工場の生産体制を見直し、納期の短縮も進める。現在、通常約6週間かかるオーダースーツを着数限定(1日50着)で、最短約3週間で届けるフェアも8月末まで実施している。