繊研新聞社が主催する24年度百貨店バイヤーズ賞のベストセラー大賞が決まった。レディスは「プリーツプリーズ・イッセイミヤケ」(イッセイミヤケ)、メンズは「ボス」(ヒューゴボスジャパン)が選ばれた。両ブランドとも国内の顧客だけでなく、インバウンド需要の高さも百貨店から支持された。
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レディスのプリーツプリーズ・イッセイミヤケは、24年春夏のベストセラー賞から今回、大賞となった。どの店も売り上げの伸長率が高く、強く推薦する声が寄せられた。前年比で70%増となった店もある。全国で国内顧客はもちろん、特にインバウンドが急伸。一時は生産が追い付かないほどだったが、商品供給態勢を整えて、さらに伸ばした。また、店頭での接客と顧客管理の改善、新規客獲得に向けたSNS発信、国内客と海外客を分けた商品構成も奏功した。30代を中心に若い層への認知が広がったという店もあった。ブランドの変わらないコンセプトを大切にし、世界で知られるブランドの力を示した。今後にも期待する声が多い。

メンズはボスが初めての大賞受賞となった。トータルブランド部門で、24年春夏に続き24年度年間でもベストセラー賞を受賞しており、今回の得票数も断トツで高かった。コロナ禍以前に部門を細分化していた時期を含め、同ブランドは直近10年間を見ても7回年間のベストセラー賞を受賞してきた。百貨店メンズフロアの海外ブランドの中でも存在感は群を抜いている。24年の販売では様々なレーベルを持ち、幅広いグレードでオン・オフのスタイル提案が支持された。引き続きブランドのアンバサダーに起用している大谷翔平選手の効果で新たなファンも獲得している。国内だけでなく海外顧客の人気も根強い点が有力百貨店から高く評価された。
