縫製産業の「火種」を消さないために “日本ならでは”生かす人材投資を

2026/01/06 14:00 更新有料会員限定


10年間続けた「アパレルものづくりサミット」

 私が編集主幹を務める「アパレル工業新聞」と繊研新聞は25年4月、弊紙からの記事提供で協業を始めた。繊研新聞とは、24年末の第10回で一区切りをつけた「日本発ものづくり提言プロジェクト」実行委員会主催の「全国アパレルものづくりサミット」の事務局を共同で担った。その理由を知って頂くことにもつながると思い、本稿を引き受けた。

(アパレル工業新聞社主幹 本多徹)

全工程でこそ

 簡単な自己(社)紹介から始める。アパレル工業新聞は今から40年前の1985年に創刊。新聞という名前の月刊マガジンペーパーである。タイトルにある「アパレル工業」とは、平たく言えば「アパレルのモノ作り」である。英語では「INDUSTRY」(インダストリー)を当てた。

 なぜ「工業」だったのか。アパレルのモノ作りといえば、縫製や生産といった狭義に捉えられがちだが、デザインや商品企画以降の設計・試作工程~裁断・縫製など製品として完成するまでの全工程を指すというのがポイントだ。狭義に捉えるからコストだけの見方になり、安易に設計に携わるパタンナー(パターンメーカー)を減らしたり、縫製工場を単なる下請けとして軽視する。

 こうしたことが40年前に既に起きていた。その現実をみて「工業」とした。このままではわが国のアパレル産業はいびつな構造のまま、厳しい国際競争には勝てないだろう、と。「創刊の辞」では、「工業だが、心は産業である」と書いた。

 あれから40年。現状はどうか。経済産業省が25年4月にまとめた資料による「衣料品等国内市場規模」は、ピーク時(91年)の15.3兆円が23年には8.5兆円と半分近くになっている。繊研新聞によると、24年の日本の衣料品消費市場は9兆6751億円だ。

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