「アキコアオキ」(青木明子)は8月26日、東京都内で26年春夏のショーを単独で行った。テーラーリングのユニフォームを軸にカジュアル要素を交え、女性の魅力を多面的に表現した。
梳毛のスーツ地のミドリフ丈トップに、トラウザーを開いて斜めに流したレイヤードのスカート。ヌーディーカラーのヒップラインをのぞかせるスカートは、ペチコートからスカートが落ちかかっているかのようだ。

フェティッシュなたたずまいだが、直線のカットできりりとした個性を際立たせ、静かなエレガンスを表現した。
青木が掘り下げたのはスーチングの現代的な使い方。襟付きのジャケットはシェイプラインを強調するピンタックが前後に入り、モダンなイメージ。下に合わせるのは、リボンを通したクロップト丈のトラウザー。男性的なスーツの原型をベースに、伸びやかな女性像を作っていく。
フォーマルとカジュアルの境界をあいまいにしたスタイルも魅力。白いメッシュのテーラードジャケットに、サイドの縫い代を外に出したスウェットパンツ。直線のシルエットを強調しながら、普段着のリラックス感もある。ベビーピンクのサテンのキャミソールドレスに変型型のフーディーをレイヤード。袖を巻き付けて、フェミニンな表情を引き出した。

(須田渉美)