エースの札幌市の直営店「エースバッグス&ラゲージ」ココノススキノ店がインバウンド売り上げを伸ばしている。23年11月の開店以来、売り上げに占める免税比率は約4割を維持し、雪まつりと春節(中国の旧正月)が重なった時期は6割を記録した。円安もあって高価格帯の国産スーツケースが売れている。
【関連記事】エース「ゼロハリバートン」 アンバサダーに三笘薫選手起用 ブランド初期の素材復刻も
すすきのの商業施設、ココノススキノの開業に合わせてオープンした。土日はもちろん、平日も午後6時以降から旅行客でにぎわう。施設に隣接するホテルが24年1月にできて、さらに客数が伸びた。台湾を中心にアジアからの客が多い。
最も売れるのは日本製ラゲージブランド「プロテカ」だ。特に90リットル以上のサイズが人気で、大量に土産を買った客などに需要があるようだ。大型モデルの中心価格は7万~8万円。即決で買う客や一度に四つ購入した家族連れもいる。
外国語ができる販売員はいないが、翻訳アプリなどで対応している。「笑顔や丁寧な接客で、ホスピタリティーは伝わっている」と平塚正広店長。
一方で課題は、地元客が多い日中の売り上げを伸ばすことだ。大人の女性や主婦層向けにはバッグブランド「カナナプロジェクト」を、男性客にはビジネスリュックなどを提案するなど、反応を見て品揃えを見直す考えだ。