旭化成はキュプラ「ベンベルグ」について、24時間365日、知って体験できる「ベンベルグVRミュージアム」をオンライン上に開設した。14~22年まで東京で多くの関係者を受け入れてきた「ベンベルグ裏地ミュージアム+」をバーチャル空間で再現し、裏地だけでなく、アウターやインナー用途、素材のサステイナブル(持続可能)な特長についても知ることができる。
90年以上の歴史を持ち、海外有力ブランドも支持
実在した裏地ミュージアム+の空間を360度カメラで撮影してそのまま取り込んでおり、訪問者はVRミュージアム内を自由に回遊しながら好きなコンテンツを楽しめる作りになっている。ベンベルグは旭化成が宮崎県延岡市で生産を開始してから90年以上の歴史があり、今では世界で同社のみが生産している貴重な繊維だ。エントランスにある年表や工場紹介をクリックすると、読み物や動画を見ることが出来る。
今も延岡で製造されるベンベルグ繊維は、国内の繊維産地で糸やテキスタイルになる。富士吉田(山梨)や北陸(福井、石川)など、高い技術力を持つ産地企業と協業し、世界でも高く評価されるファッション素材や裏地が作られるプロセスを知ることができる。
こうしたベンベルグのテキスタイルは日本や海外のあらゆる用途で支持される。伊「キートン」のような有力ブランドがベンベルグ裏地の魅力について動画で語ったり、アウター、インナー、寝装、民族衣装といった採用事例を紹介したりしている。
サステイナブルな特長も詳しく紹介
また、ベンベルグとはどんな素材なのか、解説も充実している。綿実油の副産物であるコットンリンターから作られるサステイナブルな素材で、吸放湿性や滑らかな風合いといった機能性にも優れる。土壌や海洋中での生分解性もあり、試験結果や第三者認証も掲載。産学連携による次世代人材の育成や、インドでの雇用への貢献といった社会活動についても紹介している。
ログイン方法は、ベンベルグのサイトに専用ページ入り口があり、フォームに必要事項を入力すると招待状が送られてくる仕組みだ。アパレル関係者や販売員、服飾学生など幅広い人にVRミュージアムを体験してもらいたい考え。
旭化成株式会社 ライフイノベーション事業本部 ベンベルグ事業部
【キュプラ繊維「ベンベルグ®」公式サイト】
https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/
【「ベンベルグ®VRミュージアム」はこちら】
https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/facility/#museum
企画・制作=繊研新聞社業務局