4℃HD、女性の活躍を推進

2015/06/11 06:49 更新


 4℃ホールディングスが、ES(従業員満足度)の向上を目指した取り組みを活発化させている。主力のジュエリー事業を支える女性スタッフの活躍推進をはじめ、働き方の見直しや、教育制度を充実させている。

 今年3月、4℃ホールディングスは、新たに執行役員制度を導入した。これに伴い、ジュエリービジネスを行うエフ・ディ・シィ・プロダクツの販売会社、エフ・ディ・シィ・フレンズ(以下フレンズ)でホールディングス初の女性執行役員が誕生した。「女性が多い会社なので、その活躍を多様な形でいかに推進すべきかが課題。しっかりと取り組みたい」と鈴木秀典4℃ホールディングス社長。

■契約社員を春に正社員化

 スタッフが1000人を超えるフレンズは、5人の男性社員以外は全員女性。同社はこの春、在籍する契約社員のほぼ全員である168人を正社員化した。給与体系なども一部見直しを図り、段階的にステップアップできる仕組みに変更。販売職から店長、課長、部長といった形で、モチベーションアップにつながる昇進の形態も整えている。

 また、かつては出産を機に6割のスタッフが退職していたが、小学校入学前までの育児時短などの制度を整えて以降、離職率が大幅に低下した。現在、グループで127人が産休・育児時短制度を利用中だが、このうち98人がフレンズのスタッフだ。

 新たに、育児期間中の勤務体制も見直した。以前は育児期間中のスタッフも店の中で1人とカウントしていた。しかし、勤務時間が短く、休みを取得することも多いため、今年3月から育児期間中の人員は0.7人換算とした。結果、人員増につながる店も出てきた。もともとの配置人員の少ない店からは、より大型の店に育児期間中のスタッフを異動させる配慮もし、本人も、周りのスタッフも働きやすい環境を作っている。

 現在、フレンズの正社員は一律どこへでも異動に応じなければいけないが、「エリア選択制にすることも検討中」だ。本人の希望により、時間や職種を限定した働き方についても、「新年度中に固め、ダイバーシティー(多様性)を推進したい」としている。

(続きは繊研新聞で=お申込はこちら



この記事に関連する記事