厳しい残暑で9月は秋物の売れ行きが鈍かった店がほとんどで、その遅れを取り戻す。鍵になるのは新鮮さ。デザインや色で鮮度を高め、入店を促す。売り上げを上げるため、スタイリング提案にも力が入る。アウターを強化する店も多い。一枚仕立てのコートを推す店は今年らしいミドル丈を販売し、今後に期待する。(価格は税込み)
ドゥーズィエムクラスルミネ有楽町店
ベーシックで上質なニット
実売期に向け、服と雑貨ともに充実し、9月よりもさらに幅広いスタイリングを提案する。売りにするベーシックで上質なニットアイテムをはじめ、デザイン性のある服も入荷する。今季強化しているアウターも様々に販売する。
9月は天候に客の購買意欲が左右され、今すぐ着られる秋物のハイゲージニットのプルオーバーやカーディガン、ロングスリーブのジャージートップが売り上げの軸となった。重ね着を薦め、トップの併売も多く見られた。ルミネ10%オフイベント(14~20日)で、ジャケットやコートなど羽織りも売れた。特に「マイホワイト」に別注したフェイクファーブルゾンは初日でほぼ完売。ナイロンのブルゾンも早くから着られると売れ筋に挙がった。
アダム・エ・ロペアトレ恵比寿店
一つのデザイン、二つの丈
同じデザインで、丈が短いものと長いものを提案する。例えば、シャツはクロップト丈とチュニック丈、プリーツスカートは膝丈とマキシ丈など。ベーシックアイテムの着丈を極端に変えて、新鮮さをアピールする。スタイリングは、トップの丈が短ければロング丈のボトム、トップの丈が長ければショート丈のボトムといった、メリハリのある組み合わせを推す。