アンダーアーマー10~12月 売上高5%増ながら赤字

2018/02/22 04:25 更新


 【サンフランシスコ=立野啓子通信員】スポーツ用品総合メーカー、アンダーアーマー(米メリーランド州ボルティモア)の第4四半期(17年10~12月)は、売上高が13億6536万ドル(前年同期比5%増)となり、増収に転じた。純損益は8792万ドルの赤字(前年同期は1億323万ドルの黒字)となった。

 売り上げの半分強を占める卸売り部門は1%の減収、最大市場である北米(構成比75%)は4%の減収だった。けん引役となったのは、直営店とECのDtoC(ダイレクト・ツー・コンシューマー、売り上げ構成比38%)で11%増。国外市場も42%増と大幅に伸びた。

 粗利益率は43.2%で1.5ポイント下げ、販売・管理費の11.1%増と、リストラ費用3600万ドルの計上により、営業損益は赤字となった。

 17年度は、創業以来続いた2ケタ成長が止まり、21年間の歴史の中で最も苦戦した年となった。大手取引先であったスポーツオーソリティが16年に破綻し、ホリデーセールの不振から始まって、17年第1四半期は赤字、第2四半期は減収赤字、第3四半期もマイナスが続いた。

 後発メーカーだけに、競合するナイキやVFコーポレーションに比べて北米市場の比重が大きく、以前のような急成長は見込みにくいとしても、ようやくリストラの効果が見えてきた。

 17年1~12月の年間業績は、売上高が49億7655万ドル(前年比3・1%増)、純損益は4826万ドルの赤字(前年は1億9800万ドルの黒字)となった。粗利益率は45%で1.4ポイント縮小、リストラ費用1億2450万ドルの計上で、営業利益率は0.6%となった。




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