東レのユニフォーム素材、新市場狙い

2015/11/12 06:31 更新


 東レはこのほど開いたユニフォーム総合展で新しい高視認ウエア向け、ポリエステル100%の学生服向けなどを企画し、今後の成長が期待される市場を狙った素材を提案した。土木建設分野での女性作業員の増加にも対応し、高ストレッチでシャープなシルエットのワーキング服など製品提案も充実させた。

 安全防護分野で注目される高視認ウエアは、ISO(国際標準化機構)対応の「ブリアンスター」を拡充している。顧客が一からISO認証を受けようとすると手間やコストがかかるため、認証取得済み素材を見本帳で常備し、信頼性と利便性を訴求する。

 今回新たに、耐光堅牢度などの性能が出しにくいオレンジ色でポリエステル65%・綿35%素材を開発、ポリエステル100%や綿複合、織物、ニット、厚手・薄手などブリアンスターのバリエーションを広げている。

 ワーキング分野では、土木建設現場で増えつつある女性向け企画を打ち出した。実際に女性ワーカーから聞き取ってニーズをつかみ、ストレッチで動きやすく、見た目にもシャープなシルエットでおしゃれに仕上げた。

 学生服は従来のウール主力からポリエステル混率をさらに高めた開発を強め、オフィス・サービス向けの感性素材を制服用にアレンジし、物性を引き上げたポリエステル100%使いなどを提案した。

 このほか、特殊用途で新たに化学防護服も企画。不織布とフィルムの3層複合で高通気、防水透湿、ウイルス防護といった既存製品になかった機能を打ち出した。

女性の意見を取り入れて企画した土木建設作業服
女性の意見を取り入れて企画した土木建設作業服


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