「セオリー」の17年秋の新作は、パワフルでクールなスタイルに仕上がった。レディスのテーマは「パワーウーマン」。トランプ大統領の就任後、女性の風当りが強くなるなか、ニューヨークブランドらしくカッコいい女性像を表現した。
キーアイテムは、マスキュリンなパンツスーツ。ダブルブレストのテーラードジャケットと、センタープレスのワイドパンツか細身のレギンスパンツの組み合わせを提案する。ジャケットやドレスの肩は1.3~1.4㌢ほどの薄い肩パット入りで、さりげなく強調している。色はくすんだパステルカラー、柄は英国調のチェックが多い。
男性的なアイテムに組み合わせるのは、ウエストをシェープしたフェミニンな服。コルセットのようなカッティングのジャケットやキャミソール、ニットドレスなども充実する。10月以降はベルベットのタキシードジャケットやチュールレースのブラウスなどドレッシーなアイテムが揃う。
メンズの17~18年秋冬コレクションは、オーバーサイズのアイテムが軸。ミドルゲージのセーター、ドロップショルダーのダブルブレストコートが多い。ニューヨークのミートパッキング地区にあるファーストリテイリング・イノベーションセンターで発案・開発された最初のラインで、レディスのテイストと共通になった。
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都内で開かれた展示会は、ユニクロの新本部「ユニクロ・シティ・トーキョー」(東京・有明)に併設している図書室で開かれた。ファーストリテイリングの柳井正社長が選んだファッション関連の洋書や雑誌がずらりと揃う洗練された空間で、スマートな雰囲気の新作を際立たせた。
セオリーは今秋でデビュー20周年を迎える。9月には全店でイベントを予定している。