インナーダウンウェアに特化したタイオン(愛知県)が、パリ・メルシーの新スペース「ラ・シヴェット」で期間限定店を開いている。メルシーは今夏、隣接のたばこ店ラ・シヴェットを買い取り、欧州初のブランドを紹介する期間限定スペースに改装。コンセプチュアルな新ブランドを探していた。タイオンはアジア、ニューヨークに続き創業4年目で欧州進出を狙っていたため出店が実現した。
同店では求めやすい価格のベーシックライン(58ユーロから)をメルシー限定のストレージバック付きで、またヒーティング機能を備えた「タイオン・エクストラ」と「エンジニアドガーメンツ」との協業商品(300ユーロ)を販売している。エクストラはダウン内蔵カーボンをモバイルのバッテリーで適温に温めることができ、着脱可能な袖とフードで3通りのスタイルが楽しめる。限定品として両社のロゴを刺繍したスタッフ用ダウンベスト、ダウントートバッグ2型(39~49ユーロ)も揃えた。売れ行きは好調で、カラフルな色は品切れも出ている。限定店は来年1月末で終了予定だが、期間延長も検討されている。
タイオンはメルシーでの成功を足がかりに、英国、オランダ、ベルギーと欧州展開に弾みをつける。
(パリ=松井孝予通信員)

