豊田市駅前の商業施設、Tフェイスを運営する豊田まちづくり(愛知県豊田市)は、21年9月末に撤退した松坂屋豊田店の跡地に、新たに50店舗を加えリニューアルオープンする。地元密着型の商業施設として、市民のライフセンターを目指す。
(森田桃子)
旧松坂屋区画である、A館1~6階の1万9700平方メートルのスペースに、コーナンやジーユー、コカなどの大型専門店を揃えるほか、「おそうざいマルシェ」や生鮮産品の「Tマルシェ」など幅広い食のニーズにも応える。マルゼン、暮らしのデジタル館なども導入し、豊田市中心部に不足していた業種業態を強化することで利便性を高め、3世代が利用できる店舗を集積した。
「最も力を入れた」という6階のフロアはコト消費を中心としたサービスが満載だ。「未来ラボステーションYY」では、デイリーで読み聞かせ、マンスリーでも子供の知的好奇心を高めるイベントを開催する予定だ。
また、同フロアにはビジネスパーソン向けのコワーキングスペース「Yシェア」、キッチンスタジオ併設の多目的ホール「Yスタジオ」も開設。市民が目的を持って活用できるスペースで、B館との連絡通路がある同フロアの機能を高め、滞在時間を延長させることで、両館の回遊を促す。
天上が低いフロアもあるが、各階のコンセプトに応じて内装の工夫も凝らす。6階では、開放感を重視して壁を作らず、代わりに床面にドットを打ち、空間にメリハリを持たせた。ガラス窓を大きく切り開いた採光でガーデンを作り、人工芝の休憩スペースも設けた。子供の遊び場もある。
42店を3月25日に、三越豊田、ジーユーなど8店は4月22日オープンを予定する。