群馬県桐生市でセレクトショップを運営するエスティーカンパニー(環敏夫社長)は24日、商店街のビル2棟をリノベーションし、店名を「エスティーカンパニー」としてオープンした。国内外の若手デザイナーが作る商品を引き立てる器と販売スタッフで「この店で買う意義」を強め、顧客とともに地元の新規客を呼び込む。
「地方から百姓一揆する思いで、本気でファッションマーケットを以前のように豊かに変えていく」。創業40年を迎える環社長が、そう話す。若い才能の「目利き力」で顧客からの支持は厚い。若いデザイナーが作るウェアを多くの人に訴えかけるため、新しい空間からの発信を強める。接客サービスに機敏な販売スタッフを1カ所にまとめ、有力百貨店に勝るような「この店で買う意義」を作っていく。
新店は桐生駅南口から徒歩約10分。使い勝手の悪い2棟を階段でつなげ、建物全体を白く塗り直した。個々の部屋はガラス張りを増やし、開放感がある。
各部屋は仕入れデザイナーごとに、またブランドの桐生店として発信する。例えば1階には「ベストパッキングストア」の2号店、渋谷にあるセレクトショップ「ニドアデュー」を入れた。これまでの主力セレクト業態「ペニーレイン」を3階で表現、「ファセッタズム」「ハイク」「ミュラー・ヨシオクボ」などを揃える。
