上海で行われたテキスタイル総合見本市「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス」、ニット糸・生地展「スピンエキスポ」24年秋冬展は、差別化できる素材を探す来場者でにぎわった。中国アパレル市場はコロナ下の3年で「EC販路重視・初回投入数量の減少・売れ筋の即時追加対応」が急速に進み、原料・素材メーカーや供給先に求める要望も「品質」「機能」「サステイナブル(持続可能な)」だけでなく、在庫リスク・品質管理・取引先との密なコミュニケーションといったサービスも重要になった。中国市場へ挑戦するために初出展、あるいは数年ぶり出展した日系企業ブースは、品質と独自性でバイヤーを引き付けた。
(上海支局)
環境変化で追い風
今回は、33カ国・地域から約4000社が出展し、19年秋冬展規模近くに回復した。3日間の来場者は9万5000人、前回3月展の10万人よりは減った。来場減はファッション消費が良くないのもあるが、「月~水曜の日程も良くなかった」「雨天だったため」と出展社からは多少不満の声が挙がったが、海外バイヤーも戻りつつあり全体的には活況に違いはなかった。