サカイオーベックス MBO実施し上場廃止へ

2021/02/10 06:26 更新


 染色加工のサカイオーベックス(福井市)は、松木伸太郎社長主導でマネジメント・バイアウト(MBO)を行い、上場廃止する方針を決めた。2月9日の取締役会で承認した。

 松木社長が100%出資して1月15日に設立したサカイ繊維(福井市)が2月9日から3月24日まで公開買い付けを実施し、普通株式及び新株予約権を取得する。買い付け価格は、現在の株価に約500円プレミアを上乗せした2850円で、買い付け予定数は発行済み総数から自己株を除く619万1626株。サカイオーベックスの第3位株主(6.3%所有)のニッポン・アクティブ・バリューファンド(NAVF)がこれに応募する方針で、サカイ繊維は議決権のないB種株をNAVFに割り当てる契約を結んだ。サカイ繊維は、みずほ銀行からの借り入れを中心に買い付け資金172億円強を確保する。

 MBOの理由について、「成熟産業である染色加工事業や繊維販売事業の環境変化に対応するには、中長期視点での事業構造改革の推進が避けられない。四半期ごとの業績開示や短期的利益を求められる上場会社では改革に限度がある」として上場廃止を目指す。



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