パルコは、宇都宮パルコと熊本パルコの営業を終了することを決めた。宇都宮パルコは今年5月31日、熊本パルコは来年2月29日に閉館する予定。
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宇都宮パルコは宇都宮市の中心市街地である馬場通りに97年に開業。テナント売上高は最盛時の04年2月期に97億5800万円あったが、郊外にアウトレットモールを含めた大型SCの開業が相次いで、競合が激化したことに加え、東京や大宮など他エリアへの消費者の流出が続き、18年2月期で30億6100万円にまで落ち込んでいた。ここ数年は地元行政などと連携した活性化策などに取り組んできたが、「今後の商業環境の変化などを勘案」し、閉鎖を決めた。
熊本パルコは86年5月に開業。テナント売上高は最盛時の92年2月期で96億6700万円で、18年2月期は49億8900万円だった。「建物の老朽化への対応や熊本の商業環境変化」を踏まえ、建物所有者との建物賃貸借契約の満了と同時に閉鎖することにした。今後は建物所有者と協議し、複合ビルに建て替え、パルコの新たな商業施設を開設することを検討している。
両館の営業終了に伴う損失を18年度第4四半期に約32億円(宇都宮パルコで約22億円、熊本パルコで約10億円)計上する予定。このほかの施設の営業状況なども踏まえ、18年度の連結業績予想を営業収益908億円(修正前は937億円)、事業利益85億円(同100億円)、営業利益51億円(108億円)、税引前利益47億円(104億5000万円)、当期利益31億円(71億円)に下方修正した。