パル 販売スタッフ出演のライブコマースに挑戦

2018/02/27 04:28 更新


 パルはライブ動画配信事業のショールーム(東京)と組んで、販売スタッフが出演するライブコマースに挑戦する。実店舗で接客・個人売り上げで実績があり、SNSのフォロワーの多い販売員の活躍の場をさらに広げる試み。

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 ライブコマースはインターネット上のライブ動画で物販する手法。タレントやインフルエンサーが出演、視聴者と商品を通じて双方向コミュニケーションし、共感を得て販売するのが一般的。パルでは自社の接客・説得力ある販売員がライブ動画で商品を伝えていく。

 同社は昨年、直営EC「パルクローゼット」で販売スタッフ専用のコーディネート画像アップページ、個人経由売り上げランキングページを開設。販売スタッフのEC貢献度を見える化し、店という場を超えた販売員の輝き方支援を強めている。今回は販売スタッフ支援をSNS配信からもう一歩進め、ライブ動画で活躍するスタッフの登場に期待する。

 「ECが強まる今こそ、販売スタッフの活躍の環境作りを、会社としてしっかり提示したい。パルでは〝ハイパーメディアスタッフ〟という販売員の価値をつけていく」(堀田覚プロモーション推進本部本部長補佐兼コミュニケーションデザイン室室長)という。

 第1回放送は3月8日午後4時、メンズブランド「ルイス」から始め、店舗マネジャーの福田洋平さんが出演する。番組は約1時間、10~20点の価値を説明し、スタイリングまで提案する。対象となる視聴者はアイドル好きの男性で、約1000人の視聴を見込み、番組1回で売り上げ5万~10万円を目指す。

 ショールームではライブコマースの事例として、単価5000円のアクセサリーを1時間で280万円販売した実績がある。ルイスの商品価格帯はそれ以上が多く、実験段階のため目標を低くしているが、ショールーム側もパルの接客力ある販売スタッフのライブコマースに期待を寄せる。「タレントやアイドルの商品押しよりも、販売員の発する体の中から湧き出る言葉の方が、ユーザーの共感を強く生むと思う」とする。

「ルイス」福田店長によるライブコマースの実験配信。ルイスで複数回展開し、撮影法や話し手の熱量などのノウハウを蓄積する


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