刺繍入りリメイクメンズウェアの「OTAKARA NYC」が、ニューヨークのネペンテス店で2回目のポップアップを始め、最初の1週間で15枚売れる好調な滑り出しを見せている。1回目は「エンジニアドガーメンツ」のデッドストックに刺繍したが、今回はエンジニアドガーメンツの鈴木大器がOTAKARA NYCの鈴木聡氏に、スウェットシャツに特化した構成を提案した。
「エンジニアドガーメンツの商品を使う限り、売り先がうちに特定されるし、値段も高くなり、彼のプロフィットも制限される。全て彼自身がやれば、全部自分でコントロールできるし、売り先もうちに限定せずに他に広げられる。スウェット類を提案したのは、今の市場では最も人気のあるアイテムだし、聡君の刺繍やプリントが一番有効だと思ったから」と鈴木大器は説明する。
鈴木聡氏は売れている理由を、「2回目ということもあり、私のプロジェクト自体が認知されていること、ネペンテスのホームページで私のプロフィルなどを紹介してくれたこと、ポップアップがスタートしてすぐにネペンテスのインスタグラムで動画をポストしてくれたことなどが要因」と分析する。古着っぽさを意識してカレッジ風の色合いと刺繍の入り方などを意識し、ディスプレーもペナントなどを使って意識的に古着っぽさを出した。客からの特注も入り、他社からポップアップイベントの誘いも数件きた。
従来は刺繍は女性向きのイメージがあったが、ジェンダーレスの普及に伴い、メンズでも広がっている。単価はすべて138ドル。「WE ARE HAPPY TO SERVE YOU」のコーヒーカップの刺繍入りと、パックマンの刺繍入りスウェットシャツが特に売れている。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員、写真はOTAKARA NYC提供)