小田急百貨店新宿店は春の改装で、化粧品のセレクトショップを4階婦人服フロアに開設し、ファッションとの相乗効果を生んでいる。開設以降、フロアの客数は10%増、売り上げは5%増で推移している。同フロアは16年3月から、雑貨やオーダー枕、バッグ、加圧サロンなどを導入、新宿駅西口の働く女性がワンストップで買い物できるカテゴリーミックスの環境作りを強化しており、今回もその一環だ。
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2月28日に化粧品と雑貨の2軸でセレクトする「クレームエルージュ」をオープンした。東京ドームが流通事業として30代以上の女性をターゲットに出店しているショップで、関東初。百貨店のグレードと買いやすさのバランスが取れる3000~4000円の客単価に加え、メイクアップやスキンケアのコスメからポーチなどの雑貨、サプリメントやはちみつといった食品まで幅広いアイテム集積によって、小田急百貨店は客数増とフロアへの波及効果を狙った。
現状、売り上げのカード会員比率が4階全体では65%であるのに対し、クレームエルージュは45%となっており、狙い通り「新規客を取り込んでいる」。また、客層は婦人服ショップが40代、50代、30代の順に多いが、同ショップでは40代の次に多いのが30代で、若い世代も獲得しているという。
