ニッケ 合繊高密度織物の第一織物を子会社化

2020/02/29 12:31 更新


 毛織物大手のニッケは、合繊高密度織物の第一織物(福井県坂井市、吉岡隆治社長)を子会社化する。第一織物が持つ海外販路の活用が主な狙いで、3月の早期に第一織物の株式の7割を取得する。第一織物にはニッケ側から役員が入るものの、吉岡社長が継続し、経営体制に大きな変更はない。

 第一織物は織機100台を保有し、北陸では中堅の織物企業だが、合繊高密度織物で世界的に知られる。いち早くテキスタイルの自販にかじを切り、感性を追求した自社ブランド「ディクロス」で欧州、韓国、中国などの有力アパレルに採用されている。欧州ラグジュアリーブランドに向けた販売も多い。ニッケはここ数年、欧州に向けたテキスタイル販売の拡大を重点課題の一つとして掲げている。従来から梳毛織物でラグジュアリーブランド向けに販売してきたが、ブランドなど「売り先が異なることもあり、シナジーが発揮できる」として子会社化を決めた。

第一織物はテキスタイルブランド「ディクロス」で海外での認知も高い
技術力を生かした高感性テキスタイルが強み


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