三越日本橋本店は2期に分けた全館改装で、第1期リモデルを10月24日オープンする。化粧品、雑貨、特選を再編し、顧客向けラウンジを新設する。「もてなしのスペシャリティーストア」をコンセプトに、よりパーソナルな接客体制を整える、第2期は19年度に実施し、リモデルを完了する。
本館1階中央の吹き抜け部に全館のサービスの拠点となる「レセプション」を新設し、ガイドが来店の目的に合わせて、各階に案内して各カテゴリーのコンシェルジュにつなぐ。ブランドやカテゴリーの垣根を越えた接客体制を整える。百貨店の販売要員は売り場にほとんどが配置されているが、接客・サービスに特化した専任スタッフであるコンシェルジュ90人、ガイド100人を再配置する。
コンシェルジュは豊富な販売経験、専門知識を持つ販売員で、フード、メンズ、レディス、きもの、リビング、アート、ジュエリー・ウオッチの7カテゴリーに加えて、顧客の要望の多いオケージョン、ライフイベント、歳時記に合わせたカテゴリー横断型の10パッケージのメニューを用意する。パッケージはクルーズ、ホームパーティーなど顧客の要望の多いサービスを加えた。「ガイド、コンシェルジュ、お買い場の販売員が連携し、お客様に今だけ、ここだけ、あなただけの、おもてなしを目指す」(浅賀誠本店長)という。
デジタルを使った情報の一元化でパーソナルな買い物体験の実現を目指す。これまで個々の販売員が持っていた情報を一元化し、コンシェルジュ、ガイド、販売員らが情報共有し、顧客の要望に最適な接客・サービスに結び付ける。また、本館5階にVIP専用のラウンジを新設する。既存のラウンジを含めて約1300平方メートルのゆったりとくつろげる場所を用意する。
環境面は建築家の隈研吾氏がデザインを手掛けた。本館1階のテーマは「白く輝く森」。植物のモチーフを白く、輝く現代的な空間に仕上げた。心地よさ、ワクワクする高揚感を感じてもらう狙いだ。
同店の店舗面積は6万2318平方メートル、17年度売上高1553億円。
