ウェアラブル製品・サービスを主力とするミツフジ(京都府精華町)が業績を伸ばしている。背景にあるのは、昨年6月に労働安全衛生規則の一部を改正する省令が施行され、熱中症対策が義務化されたこと。同社の製品が企業の暑熱対策用途で拡大する需要を捉えた。来期(27年12月期)には高齢者、子供の熱中症対策を目的とした消費者向け製品の販売にも乗り出す。
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同社は腕に装着し、猛暑リスクを可視化する「ハモンバンド」シリーズをはじめとするウェアラブルデバイスが主力。着用者の脈波だけで、熱中症の重症化指標とされる深部体温の変化を推定するアルゴリズムを搭載し、着用する従業員自身が気づきにくい体調変化の兆しを捉えることができる。
今期は累計販売量が約460万台(前期は410万台)になる見通し。
同シリーズには通信・操作不要タイプと通信可能タイプがある。今年はとりわけ通信可能タイプの需要が拡大した。通信・操作不要タイプは「着用するだけ」の手軽さがメリット。一方で、「着用者の気づきだけでは熱中症を防ぎきれない」ため、管理者が複数の従業員を集中管理できる通信可能タイプの引き合いが増えている。来期はさらに75万~80万台程度の増加を見込む。
ウェアラブル事業について三寺歩社長は、「成長の土台は築けた。ここから成長フェーズに入る」とみる。同事業は暑熱対策を中心にニーズが強い分野で、難易度の高い技術・ノウハウが求められる領域に集中する。
高齢者と子供を対象にした手軽な熱中症対策製品の販売もこの一環。暑熱リスクが潜む屋内外の様々な場面に適した機能を備えつつ、簡単な操作性の商品に落とし込む。このほか、医療機器としての新製品や災害備蓄品の開発・販売も予定している。「顧客の課題に対する理解が深まった上、技術的にも追いついてきた」と強調。「ニーズにしっかりミートした製品を出せるようになっている」と語った。
