《めてみみ》アフターコロナの百貨店ゴルフ売り場

2025/03/18 06:24 更新


 百貨店ゴルフ売り場はコロナ禍に改装、増床が相次いだ。新規参入した企業やブランドが続いて活況だったが、ここ1~2年はやや落ち着きを見せている。市場拡大のけん引役だった若年層が減少し、ゴルフ人口の中心が再び50~60代に戻った。それを反映して「アパレル売り上げが減少傾向にある」(都内百貨店担当者)という。

 一方で、ギアは中高年層の買い替え需要で堅調だ。クラブなど用品の品揃えを拡大し、シミュレーターなど最新設備を導入して来店頻度の向上に結び付けた。高島屋新宿店は22年春に売り場を1000平方メートルに拡大、大幅リニューアルした。ギアの品揃えを厚くし、ウェアのブランド数も大幅に増やした。

 売り上げは初年度に3.5倍になり、その後も拡大している。新宿エリアの競合百貨店の売り場縮小もあり、全国で有数のゴルフ売り場に成長した。高島屋はその成功事例を他店にも順次広げており、横浜店が今春に売り場を拡大して改装オープンした。

 コロナ禍をきっかけに始めた30~40代男女がリピーターとなったほか、外商顧客の買い上げが好調だ。ポップアップスペースでは高感度でグレードの高いウェアを中心に期間限定で販売し、ゴルフだけではない日常の需要を取り込んでいる。買い回りの拠点となって、新規客の開拓につなげることが重要だ。



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