名古屋都心部では昨年から大規模な商業施設の開業が続いている。注目されるのは物販よりも飲食ゾーン。名古屋初登場をうたう全国の有名店や人気店を地元局の情報番組が競って取り上げ、関心を盛り上げている。
開発の中心、名駅地区では昨年、大名古屋ビルヂングショップ&レストランに40、JPタワー名古屋のキッテ名古屋に19の飲食店がオープン。今年開業のJRゲートタワーにはゲートタワープラザレストラン街に37店が出店した。3施設合わせ100近い飲食店が開業したことになるが、昼食時には話題の店に長い行列ができる。
既存の商業施設も今春の改装は飲食に力が入った。ラシックは地下1階の開業以来最大規模の改装を実施した。上層階の本格的な飲食街に対し、地階はトレンドグルメのフロアとして、かき氷やチョコレートなどの人気スイーツを集めた。
名古屋パルコは、13年から進めている「リプロデュース計画」の第2期スタートにあたり、まず西館7階のレストランフロアを全面リニューアルした。女性で構成するプロジェクトチームが中心となり、ショップと共同開発したメニューや心地よい飲食空間を提供する。
差別化のコンテンツ、集客装置として飲食ゾーンの重要性は高まっている。飲食で集めた客をどう物販に結びつけるか。飲食発のMDも求められている。