LVMHメティエダール 西陣織の細尾とパートナーシップを締結

2023/11/10 10:55 更新


細尾社長(左)とLVMHメティエダールのマッテオ・デ・ローサCEO

 LVMHモエヘネシー・ルイ・ヴィトン・ジャパンは、優れた職人技の継承と発展を目的とするLVMHメティエダールが、西陣織の細尾(京都)とパートナーシップを締結したと発表した。

 LVMHメティエダールは15年設立。牧畜をはじめ、なめし、金属加工、繊維やファブリック生産など、様々な物作り産業における事業の成長と活性化を目標とする。ラグジュアリー製品に不可欠な優れた技術とサボワールフェール(匠の技)の継承、発展のため、世界のプレーヤーとの戦略的な提携や投資を行っている。今回はこのクラフトマンシップの集合体に、伝統を継承しながら、きもの文化を超えて新しい物作りに取り組む西陣織の老舗が加わっることとなった。

 「細尾」は1688年創業。2010年に世界のテキスタイルの標準幅である150センチ幅の西陣織の織機を独自に開発し、テキスタイルの海外シェアを伸ばしてきた。インテリア、ファッション、アート、サイエンス、テクノロジーなど様々な分野との協業によって、西陣織の魅力を世界に発信している。そのクラフトマンシップは、LVMHメティエダールが掲げるイノベーションと伝統の継承、高品質かつ持続可能な製品作りを体現している。

 このパートナーシップ締結について、細尾の12代目当主、細尾真孝社長は、「心から光栄に思う。日本と欧州をはじめとする世界のシルク産業に革新をもたらし、人と絹の歴史を未来へつなぐ大きな一歩になると確信している」と話している。

 LVMHメティエダールのマッテオ・デ・ローサCEO(最高経営責任者)は、「このコラボレーションは、伝統的なシルク製造技術に革新をもたらすだけでなく、新しいアイデアや視点を生み出し、成長機会と世界的なビジビリティーを高める。異文化間での知識と専門技術の交流を促進することにより、世界の幅広い市場にすばらしい製品を生み出すことができる。単に企業としての利益にとどまらず、グローバルな文化交流に貢献するもの」としている。

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