アダストリアは生活雑貨と服のライフスタイル業態「ラコレ」が成長している。アパレルから生活雑貨まで揃う大型店舗の開発に注力しているが、その一つとして今年の4月に開いたのがエキソアレ西神中央店(神戸市西区)だ。同館の1階には地元客が毎日買い物をするようなスーパーマーケットがあり、その動線で日常的に利用してもらえる店を目指す。
店舗面積は約780平方メートルで国内最大級。アクセサリーなど全店的に売れている商品を拡充したほか、同店と公式ウェブサイト「ドットエスティ」限定商品も販売している。ウェルネスグッズは柔らかいニュアンスカラーで感度を高めたのが好評だ。ほか、今春に始めたペット用品もあり、キャッチーなイラストのランチマットなどが人気。
アパレルはレディスではトレンドを加味し、色柄が目を引くような服もある。同店とドットエスティで販売し、反響があったものは他店でも扱うといった試みもしている。一方、メンズはきれいめなカジュアルスタイルを打ち出す。着心地の良さや、汗じみ軽減や接触冷感など機能性を売りに、30~40代にも受けている。小さい子供を持つパパ層には、休日の公園でアクティブに動けると支持されているという。
売り場の広さを生かし、VMDにも力を入れる。レディスとメンズはそれぞれ、月に1回の頻度で打ち出したいテーマを設定し、それをイメージしたスタイリングをトルソー3体とビジュアルで見せる。同様に、生活雑貨も月に1度テーマを設け、イチ押し商品を集積する。例えば、5月は「レジャー」とし、手持ち扇風機や水筒などを並べた。
同店には地元の40~60代の主婦の来店が目立つ。西神中央駅周辺はもともと工業地帯で、アパレルやライフスタイル型の店が少ないという。強みとするファッション性と品質、買いやすい価格帯で空白を狙い、顧客を増やすことでラコレの認知拡大にもつなげたい考えだ。