【パリ=松井孝予通信員】パリの百貨店サマリテーヌのファッションフロアに突然現れた5人組。春夏コレクションをバックに、ダンスで来店者をエモーショナルな時へと誘う。
そんなハプニングライブを仕掛けたのは、ヨーロッパリネンとヘンプのための同盟(旧欧州麻連盟)だ。エコロジカルな天然素材を消費者に体験してもらおうと、同店とイベント「ラブ・リネン」を企画した。創作ダンスでリネンファッションへ興味をわかせ、次に同フロアに開設した牧歌的な展示で知見を広めてもらう。リネン生産者らが亜麻の栽培から製品になる工程を説明し、いかに環境負担が少ない素材であるかをアピール。同盟は「生産者がリネンへの情熱を消費者にじかに伝えることが大切」と強調する。「ジャックムス」「ウェールズ・ボナー」の新作のほか、多岐にわたるリネン製品の展示も発見の一つ。会期中は同店が面した通りでリネンのスポーツパフォーマンスも待っている。