【パリ=松井孝予通信員】ベルギー出身のデザイナー、クリス・ヴァン・アッシュが、自らの名で再び服作りを始める。自身のブランド「クリスヴァンアッシュ」を創設後、「ディオール」「ベルルッティ」でメンズのクリエイションを率いた。新たなプロジェクトでは、メンズとウィメンズを同じコレクションで提案する。
ヴァン・アッシュは98年、アントワープ王立芸術学院をウィメンズの卒業コレクションで修了。その後はほぼ一貫してメンズに携わってきたが、ウィメンズを手掛けたいという思いは持ち続けていたという。
新作では、マスキュリンとフェミニンのコードを、着る人を区分するものではなく、互いを際立たせるコントラストとして用いる。最初に多数の服を作り、後から絞り込むのではなく、初めから必要な服だけを作る。「エッセンシャルだが、決してベーシックではない」をテーマに、かつてのクリスヴァンアッシュのアイデアを現在のプロポーションで再構成したものと、新たにデザインしたものを揃える。
コレクションだけでなく、事業の規模も意図的に抑える。上質なデッドストック生地を使って少量生産し、商品の希少性につなげる。従来のシーズンやカレンダーには合わせず、新しく提案したいものが生まれた時にドロップする。今後もデザインや他社との協業を並行し、ファッションを含む全ての活動を公式サイトから一体的に発信する。
今回の始動を、「ファッションへの復帰という以上に、服を作りたいという欲求への回帰」とヴァン・アッシュは説明する。
