職人×科学の力、カスタマイズ靴施設

2015/05/08 05:04 更新


 神戸レザークロスは、神戸本社2階のショールームを「KLCクリエイティブスタジオ」としてリニューアルした。クラフト(職人の力)とサイエンス(最新技術)を組み合わせ、ワンストップでオリジナル、カスタマイズする靴が作れる拠点とする。価格の攻防になりがちだった商談から抜け出し、共同で新しい靴を作る場と位置づける。

 同社は「履き心地を設計する」ことを企業としてのテーマとする。スタジオの第1の特徴は木型をはじめ、中底、本底、ヒールを同時に見られること。特に木型は580種類がトウライン、靴種ごとに整然と並ぶ。トウ部分だけに照明が当たるようにしてあり、ラインが判別しやすい。全て最新のもので、3カ月後には半分が入れ替わる。ミリ単位の修正には、職人がその場で対応する。

トウだけに照明を当て、わかりやすくしている
トウだけに照明を当て、わかりやすくしている

 二つ目の特徴は、アッパー(甲革)の集積とデザインシミュレーション。アッパーはパーティー、トレンド、快適、ジャパンメードなどシーン、機能別に揃える。これをベースに様々なカスタマイズが可能。デザインシミュレーションシステムを使うと、柄を取り込み、色や大きさを変え、最適なものを選べる。

 金属以外は対応するレーザーカッター、靴などの立体物にもプリントできるUVプリンターなどの設備も備える。

 対象は靴メーカー、アパレルメーカーなど。バッグ、ポーチ、財布、帽子など靴以外のアイテムにも応用できる。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事