兵庫県加古川市を中心に国産綿花栽培に取り組んでいるのが「かこっとん」プロジェクト。加古川周辺の農家に綿花栽培を呼びかける一方、今季から「庭先わた農家」の募集を始めた。地域を限定しない飛び地栽培、5本・10本からの栽培も受け付ける。収量に応じて1キロ約2000円で買い付ける。
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昨年の作付け面積は約1.6ヘクタール規模だった。もう一段の収量確保のために、地元だけでなく各地の有志に呼びかける。アップランド系長綿の種または苗をかこっとんが提供。有機栽培がルールで農薬の不使用が前提になる。栽培や収穫の方法は随時講習会を開く予定で初心者でも手掛けることが可能だ。
15本の苗から始まったプロジェクトは約7年が経過。この間、行政や商工会への働き掛けなども強化し、認知度が上がってきた。綿花栽培は、地域の観光資源や農地振興など様々な意味を持つが、靴下まで一貫した物作りも進んでいる。糸商の神吉商店が糸で販売する形を整え、ブランドイメージの維持を図っていく。
ナイガイの高級紳士靴下「スーペリオール」が取り組みに賛同。かこっとんのロゴも付けた靴下をそごう神戸店とそごう西神店で間もなく本格販売する。地元メーカーが生産に参画し、環境に優しい手法で共栄染色が染め、兵庫センイソックスが編み立てる。靴下はベーシックな淡い6色で展開、3000円。
