ジャパンブルー 新店でデニムオーダースーツなど販売

2018/03/15 06:26 更新


 ジャパンブルー(岡山県倉敷市、真鍋寿男社長)は17日、児島ジーンズストリートに路面店「クラウンレーベル・バイ・モモタロウジーンズ」を開く。色落ちしにくいデニム「シン・デニム」を使ったオーダースーツなどを販売する。14日の会見で新店の概要や19年2月期の重点方針を明らかにした。

 シン・デニムは同社が17年に開発した新素材で、耐久性と摩擦による色落ちや汗染み、色移りしない点を特徴とする。デニムの風合いはそのままに、耐摩耗性を通常デニムの2.5倍以上にした。新店ではこの新素材を使ったパターンオーダーのスーツを提案する。シルエットや色を2種類用意し、襟の形や細かいデザイン、ボタンなどのパーツを選ぶことができる。シングルスーツで6万9800円から。大阪の協力工場を活用し、納期は3週間を目安にする。シン・デニム以外のインディゴを使ったスーツ地もあり、計5種類の生地が選べる。

 一方で、店内では伝統や技術を生かした独自の提案もする。本藍手染め手織りジーンズは、同社が産地の機屋から材料を入手して組み上げた手織り織機を使って生産するもので、22万5000円から。以前から「桃太郎ジーンズ」児島本店で販売していたが、生産量が限られるので、2年待ちの顧客もいる状態だった。今回、新店に織機を移し、〝自社ならでは〟の商品として訴求する。

 新店の売り場面積は約100平方メートル。ベストやシャツ、ネクタイ、帽子なども揃え、幅広い世代の男性客に本物志向の大人カジュアルをトータルに提案する。初年度売上高は4000万円を見込む。

新店の店内。デニムでスーツをパターンオーダーできる

 18年度はシン・デニムを軸に「異業種との取り組みを積極的に推進し、デニムをライフスタイルの中に広げる」考え。自動車や建築、住宅メーカーなどに提案していく。新店はシン・デニムの壁紙クロスを採用。防火加工処理をし、Fフォースターの規格も取得した。

 ブランドビジネスでは桃太郎ジーンズと「ジャパンブルー」で「最低でも計3店、できれば5店の出店を実現したい」とする。輸出の拡大も視野に入れ、自社でグローバルECを計画している。これまで輸出する商品はほとんどオープン価格だったが、なるべく世界同一価格にしていく。

 19年2月期の売上高は、新店分を除き45億円を計画する。18年2月期は前期比微増の40億5000万円の見通し。

真鍋社長(左)と「シン・デニム」を採用して提案するオーダースーツ


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