米・インターンが過剰在庫販売の基盤を提供

2015/09/18 11:00 更新


【ニューヨーク=杉本佳子通信員】インターン(米ニューヨーク)は、メーカーがオフプライスストアに効率良く過剰在庫を販売できるクラウドベースのプラットフォームを提供している。新たに、異なる価格や通貨に関わらず、グローバルに過剰在庫を取り引きできる機能を加え、アジアなど米国国外での拡大を狙う。

 インターンの提供する企業間マーケットプレイスは、あくまでメーカー主導だ。従来、メーカーがオフプライスストアに在庫を売りたい場合、1社に打診して2週間程度待って返事をもらい、その後2社目に打診し始めるといった方法が典型的だった。しかしそれでは効率が悪く、返事を待っている間に売り時を逸してしまうことがあり得る。

 インターンは、メーカーが既に取り引きしたことのあるオフプライスストアを招待し、複数のオフプライスストアに同時に売り込むことが可能だ。メーカーは商品の写真や特徴、数量、色、サイズなどを提示し、販売エリア、時期、価格などについて制限をかけることもできる。

 そして、例えば「この商品が欲しい場合は48時間以内に返事が必要」などと期限を設定する。これにより、メーカーは売り先を効率良く見つけることができる。

 インターンにアクセスするオフプライスストアは既に取り引きがあるか、他メーカーとの取り引き実績のある店なので、支払い面のリスクも抑えられる。原価、卸値、小売価格などを入力して、いくらで売ればいくら利益が得られるかが瞬時にわかる計算機能も備える。

  インターンの共同創業者であるロネン・レイザーCEO(最高経営責任者)は、「我々のグローバルソリューションは、海外のブランドから効率良く仕入れられる点で、米国のオフプライス小売業も恩恵を受けられると信じている」と語る。

 インターンは同社のマーケットプレイスに参加している企業名を公表していないが、「世界最大のアパレルメーカーやオフプライスストアのいくつかは参加している」としている。



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