【パリ=松井孝予通信員】仏ケリングは1月28日、傘下メゾン「グッチ」のクリエイティブ・ディレクター(CD)にイタリア人デザイナーのサバト・デ・サルノを任命した。昨年11月に退任したアレッサンドロ・ミケーレの後任で、レディス、メンズ、レザーグッズ、アクセサリー、ライフスタイルのクリエイティブなビジョンの責任者となる。新CDによるコレクションは、9月のミラノ・コレクションでお披露目される。
サバトは「プラダ」での第一歩から「ドルチェ&ガッバーナ」を経て、「ヴァレンティノ」ではメンズ&レディスのファッションディレクターを務め、母国のラグジュアリーメゾンで経験を積んできた。グッチのマルコ・ビッザーリ会長兼CEO(最高経営責任者)は新CDのキャリアを称賛し、「サバトは彼の知識とグッチのレガシーの鋭い理解力でメゾンのポジションを再強化し、情熱的な新しいページを開くと確信している」とコメントした。ケリングのフランソワアンリ・ピノー会長兼CEOも、「サバトと共に、グッチがファッションとカルチャーに影響を与え、現代のラグジュアリーに応じた独自の視線を持ち続けると固く信じている」と期待を示した。サバトは「この任命に感動している。グッチのために私のクリエイティブなビジョンを貢献することが待ちきれない」と喜びを表した。
ケリング総売上高の約半分を占めるグッチの新C Dが一般的にあまり知られていないデザイナーとあり、仏メディアもこの任命をいち早く取り上げた。