ネクストジェネレーションの強いエネルギーを共有していきたい――。エストネーションが六本木店で4月20日まで開催している「ソウシオオツキ」の期間限定店が新たな客層との接点を作っている。1階の催事スペースに今春夏のコレクションと一部のアーカイブを並べて一つの店のように見せており、初日からSNSで知った若い世代の来店が相次ぐ。
「ファッションが好きで、頑張って憧れのブランドを買う若い世代の熱量を実感する。普段は個店のセレクトショップで扱っているインディペンデントのブランドには、しっかりとコミュニティーが存在している」と話すのは、ウィメンズのチーフディレクターの藤井かんなさん。ソウシオオツキの80年代の日本のサラリーマンのソフトスーツを再解釈したスタイルに魅力を感じ、今春夏から扱い始めた。
期間限定店は昨年、LVMHプライズのグランプリを受賞したクリエイションを空間全体で体感してもらいたいと、デザイナーの大月壮士氏に演出を任せた。トルソーではなく、〝つるし〟で5体のスーツを飾り、その隣に大月氏が集めたビンテージのネクタイを棚3段にびっしりと並べた。欧州ブランドのライセンス商品もミックスされる。

エストネーションの六本木店は、昨年も「ケイスケヨシダ」のショーや期間限定店を実施するなど、日本の次世代ブランドの紹介に力を入れている。エストネーションの主力層は、インポートブランドを無理なく購入する富裕層だが、「小さくてもブランドに熱い思いを持って盛り上がる、コミュニティーの感覚を私たちも大事にしてきたい。店頭を通じて共感を育んでいければ」という。